古畑任三郎vs福山雅治|完全すぎた殺人【あらすじ・ネタバレ解説・34話】

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緻密な計画

古畑任三郎S3E8「完全すぎた殺人(頭でっかちの殺人)」のあらすじとトリック解説です。研究者の堀井岳(福山雅治さん)が犯人です。

あらすじ

堀井岳(ほりい・がく)は自分を裏切った元恋人の片桐に復讐するため、片桐の新しい恋人であり同僚の等々力を爆死させます。
堀井の巧みな謀略により、等々力殺害の容疑が片桐にかかり、最終的に西園寺は片桐を連行することになります。

登場人物(キャスト)

主な登場人物をまとめます。

名前 キャスト 説明
堀井岳 福山雅治 犯人
化学者
等々力 板尾創路 被害者
化学者
片桐恵 戸田菜穂 容疑者
化学者
犯人

堀井岳(ほりい・がく):化学系メーカーの社員で研究員。事故が原因で車いす生活を送ることになる。
被害者の等々力も容疑者の片桐恵も堀井の同僚で、同じく研究者である。堀井、等々力、片桐は大学時代からの友人でもあった。堀井は片桐と付き合っていたのだが、別れている。その後、片桐は等々力と付き合うことになり、結婚の予定があるという。

実に面白い、というか、実に込み入った犯行である。堀井は下半身不随になっているため、車いすなしでは移動できない。そういった事情のためか、犯行は遠隔殺人となっており、アリバイ工作にも利用している。ちなみに、歩くことはできないようだが、盲目ではない。

手口は爆弾を仕込んだ置き物(考える人)をプレゼントし、電話でスイッチを入れるように誘導して、爆死させるというものだった。被害者は化学系の研究員であったため、自宅で爆発物を扱っていてもおかしくはない。そのため、事故死にみせかけるだけでもよかったのだが、犯人は元恋人の片桐を貶めることにこだわっている。
いずれにしても、被害者が爆死した場所がお便所だったので、事故は不自然である。なんかヤバイことになって、薬品をトイレに流そうとしたのかもしれないが、素人ではない被害者がそんなことはしないはず……。細かいことはさておき、トイレで爆死というのが、不謹慎かもしれないが、かなり笑える。

最初のセリフ

ミステリの専門用語にアームチェア・ディティクティブという言葉があります。探偵が一歩も部屋の外に出ずに推理だけで事件を解決してしまう事。それでいくと今回はアームチェア・マーダラー。一歩も犯行現場に踏み込むことなく完全犯罪を成し遂げようとした男の話。

犯人の手口が語られています。アームチェア・ディティクティブは日本語で安楽椅子探偵(あんらくいすたんてい)と呼ばれます。安楽椅子殺人者は造語です。

暗転のセリフ

えーどうやら今回は西園寺君の勇み足だったようです。今回は、とても頭のいい人間が、頭の中だけで組み立てた犯罪。しかし、実際にやってみると、あちこちに綻びが……。さて、彼が見落としていた、最大のミスとは?果たして何でしょうか?古畑任三郎でした……。

犯人の堀井が犯した最大のミスについて問い掛けています。

トリック解説

犯人の堀井は標的を爆弾で殺し、その犯行を元恋人の片桐になすりつけようとします。

遠隔殺人

車いすの堀井は、等々力に、爆弾を仕込んだ銅像(考える人)を贈ります。
秘密のプレゼントとして、誰にも知られないように渡すことで、爆弾の出所を隠蔽します。

起爆

堀井は、電話で、銅像に手紙が入っていると伝えます。等々力が手紙を探すため、裏蓋を開けると、爆弾のスイッチが入る仕掛けです。

事故死

堀井は、ひとまず、等々力が自宅で実験中に事故死した、という芝居をみせます。ほんとうの狙いは、片桐をおとしめることにあるため、事故死の偽装は、本命ではありません。

なすりつけ

堀井は等々力と片桐の行動をコントロールし、様々な罠を片桐に仕掛けます。この罠により、片桐の証言のほとんどが嘘となり片桐は連行されます。
片桐は等々力との関係を隠すため、同僚や西園寺の前で、事件発生時は残業していたという嘘をつくことになります。この嘘が西園寺の心証を悪くします。

チケット

堀井は巨人戦のチケットと同僚の島津を利用して片桐恵と等々力が一緒に過ごすことを確認しています。
堀井からチケットを譲られた島津は片桐を観戦に誘いますが、片桐は「残業がある」といって、それを断ります。残業というのは嘘で、実はその日、等々力と一緒に過ごす予定になっていました。なお、片桐と等々力の関係は他の同僚には秘密にしているようです。

論文コンクール

等々力と片桐は、ふたりで、等々力が応募した論文が入選したという電話を待っていました。しかし入選という報せは、堀井が用意した嘘でした。

重要書類の紛失

堀井は、爆弾を爆発させる(等々力に電話する)直前に、電車の遺失物保管所を名乗り、等々力に電話します。そして、電話で、重要な書類を預かっているという内容を伝えます。
書類を受け取るため、大事な電話を待っていた等々力の代わりに、片桐が、保管所へ向かいます。

こうすることで、爆発の直前に片桐が部屋を後にしたという状況をつくります。なお、この書類は、後に片桐のデスクからみつかるように仕組みます。

ピザ屋の配達人

等々力の住むマンションの隣の部屋に、ピザを配達させます。受取人と配達人が、部屋から出てきた片桐の目撃者となります。

携帯電話の電源

堀井は片桐に電話で嫌味を言います。これにより、携帯の片桐は電源を切ります。さらに、複写室の鍵を使って、第三者に、片桐の携帯の電源が切れていたことを証明させます。

等々力の研究

等々力の研究を記したノートなどを片桐宛てに送ります。こうすることで、片桐が等々力の自宅を爆発させる前に貴重な研究資料を避難させたようにみせます。

犯人のミス

終盤、スポットライトを浴びた古畑は、堀井の最大のミスは何か、と問い掛けてきます。

証拠

犯人を示唆する、もしくは、追い込む決定的な証拠です。

包み紙

殺された等々力は、爆弾の包み紙を綺麗に残していました
その包み紙から堀井の指紋がみつかり、さらに、銅像(考える人)を包んでいたことがシールの跡などから明らかになります。

この包み紙によって、考える人型爆弾を渡したのが堀井であることが判明します。

爆発の規模

堀井は、等々力が爆死したと聞いた時、どれほどの爆発でどれだけの被害者が出たか尋ねませんでした。爆弾を準備した当人であるため、等々力しか死んでいないことを知っていました。

矛盾

ちぐはぐな状況です。古畑が偽装工作に気付くきっかけになります。

トイレで爆死

堀井は、最初、等々力が事故で死んだような芝居をします。
しかし、等々力はトイレで爆死したため、事故とは思えない状況になっていました。しかも、手袋をしてなかったため、薬品を扱っていたとも考えにくい状況です。

もしも、片桐が犯人だったとしたら、わざわざトイレに爆弾は仕掛けないはずです。直前まで部屋にいた彼女の場合、改造した納戸などで爆発させ、事故死にみせることができたはずです。

結末

爆発物の考える人を包んだ紙袋が見つかります。考える人を包んだとしか思えない紙袋には、堀井の指紋が付着しており、これが決定的な証拠となって堀井は自供へと追い込まれます。

あなたの最大のミスは人間の心を読めなかったことです!世の中にはね、人から心のこもったプレゼントを貰うと、包装紙までちゃんと取っておく人がいるんですよ

感想

殺人の罪をなすりつけるための、とても緻密な計画でした。

とれない接着剤であごと手の甲がくっついてしまった今泉君が、古畑に大きなヒントを与えるます。ところで、接着剤はとれたのでしょうか。逮捕された堀井(福山雅治)にしか開発できないはがし剤となると、しばらく、今泉君はあのままかもしれません……。

爆弾を使った遠隔殺人は、刑事コロンボ「死の方程式」などにも登場しますが、「完全すぎた殺人」とはストーリーが大きく異なります。

逆転裁判

考える人と聞いて、ゲーム『逆転裁判』を思い出しました。
逆転裁判1が発売されたのは2001年10月で、「完全すぎた犯罪」が放送されたのは1999年6月です。逆転裁判を開発した巧舟(たくみ・しゅう)さんは、ミステリーファンですので、古畑をみて、考える人をゲームに登場させたのかもしれません。憶測に過ぎませんが、数ある銅像や彫刻の中で、考える人が選ばれるというのは、偶然ではないような気もします。

ガリレオ

福山雅治氏はガリレオを演じておられます。化学者と物理学者、同じ学者ということで、無理矢理さがせば、若干の面影をみいだせなくもないです。
最近では、ラストマンの印象も強くなってきましたが、福山雅治が犯人役、というのは珍しい気がします。

この記事のまとめ

古畑任三郎の完全すぎた殺人について、あらすじやトリックなどをご紹介しました。

項目 内容
計画性 あり
偽装工作 罪のなすりつけ
ミス 包装紙
動機 元恋人への復讐
凶器 爆弾
トリック 遠隔殺人トリック
古畑の罠

番組情報

項目 内容
脚本 三谷幸喜
監督 関口静夫
演出 河野圭太
長さ 46分
放送 1996年
6月1日(火)
視聴率 26.2%
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