第三の終章・あらすじ・ネタバレ解説【刑事コロンボ22】

刑事コロンボS3E5「第三の終章(Publish or Perish)」のあらすじとトリック解説です。ジャック・キャシディが再び犯人役として登場するこのエピソードは、複雑な偽装工作がみどころです。

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あらすじ

出版社の社長であるライリー・グリーンリーフ(ジャック・キャシディ)は、お抱えの作家が他社へ移籍しようとしたため、共犯者を使って殺害。爆弾マニアの共犯者も、爆発事故にみせかけて殺します。共犯者に罪をきせるため、死んだ作家が共犯者の書いた小説の要約(梗概)を盗んだという筋書きを用意し、共犯者の作家殺害の動機を捏造します。さらにグリーンリーフは作家殺害の現場に、あえて自分に疑いがかかるような証拠を残し、何者かがグリーンリーフに罪をなすりつけようとしているように偽装します。

共犯者を使ったグリーンリーフには崩しようのないアリバイがありましたが、コロンボはグリーンリーフの言動に疑いをもち、殺害現場の合鍵を使った罠を張ります。
鍵を持った人物が犯人というコロンボの嘘を信じたグリーンリーフは、作家が死んだ部屋の合鍵を作り、その鍵を共犯者の鍵束に仕込みます。しかし、部屋の鍵は事件の翌日に、コロンボが交換していました

共犯者の書いた小説の要約は結末が最新の内容となっており、共犯者が数カ月前に書いたとは思えない内容となっていました。鍵の偽装工作ができ、さらに、最新の小説の要約を残せた人物は、グリーンリーフ以外にいません。

©Universal City Studios

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登場人物とキャスト

  • コロンボ警部
    ピーター・フォーク(声: 小池朝雄)
    ロサンゼルス市警警部
  • ライリー・グリーンリーフ
    ジャック・キャシディ(声: 田口計)
    【犯人】グリーンリーフ出版の社長。マロリーの新作と保険金目当てで、エディー・ケーンに代理殺人を依頼し、その後エディーも爆殺する
  • エディー・ケーン
    ジョン・チャンドラー(声: 橋爪功)
    【被害者】共犯者でもある。ベトナム帰還兵の爆弾マニア。爆弾製造のノウハウ本を出版するため、グリーンリーフの依頼でマロリーを殺害するが、のちに口封じのためグリーンリーフに殺される
  • アロン・マロリー
    ミッキー・スピレイン(声: 柴田秀勝)
    【被害者】人気小説家。グリーンリーフ出版と契約を切って他社に移籍しようとしていたため、グリーンリーフに命を狙われる
  • アイリーン・マクレア
    マリエット・ハートレイ(声: 公卿敬子)
    マロリーの代理人で、ニール出版の秘書。マロリーの新作の結末変更に携わる
  • ジェフリー・ニール:ジャック・オーブション(声: 小林清志)
    ニール出版の社長
  • デビッド・チェイス:アラン・ファッジ
    グリーンリーフの弁護士
  • ヤング刑事:ポール・シェーナー
    エディ殺害現場でコロンボとやり取りをする刑事
  • ウォールパート:ジャック・ベンダー
    原稿代筆サービスの青年
  • 鍵屋のブラック:ジョージ・ブレンリン
    コロンボが鍵の相談に立ち寄る鍵屋の主人
  • 駐車係:ロッキー・フレール
    高級レストランの駐車係
  • ウエイター:モーリス・マルサック
    高級レストランのウエイター
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トリック解説

共犯者を使ってアリバイを作り、のちに共犯者が犯人のようにみせて始末しています。また、真犯人であるグリーンリーフ自身に疑いがかかるような証拠をあえて残し、共犯者が自分に罪をきせようとしているようにみせます。

アリバイ工作

作家の殺害時には、共犯者が作家を殺す時刻(22時30分)に、泥酔してわざとバーの駐車場で他の車に衝突します。この時、ぶつけた車の運転手に保険会社の名詞を渡して、完璧なアリバイを用意します。

共犯者の殺害

共犯者が爆弾マニアだったことを利用し、自家製爆弾制作中に誤って爆死したように偽装します。

  • 睡眠薬入りシャンパン
    グリーンリーフは、共犯者に睡眠薬の入ったシャンパンを飲ませ、意識を奪います。
  • 部屋の合鍵
    作家が死んだ部屋の合鍵を用意し、共犯者の鍵束に加えます。作家がいた部屋は、冷房が故障しており、扉が開いていたため、部屋の鍵は必要ありませんでした。

共犯者はグリーンリーフに頼まれて殺したため、これといった動機がありません。そこでグリーンリーフは、共犯者の小説がグリーンリーフ及びマロリーに盗作されたため、それを恨んだ共犯者が作家を殺し、グリーンリーフに罪をきせようとしたという動機を捏造します。

  • 小説の梗概
    共犯者殺害時に、共犯者のタイプライターで小説の梗概を書きます。グリーンリーフは、小説を吹き込んだテープを横流しさせていたため、内容を把握していました。事件発覚直後、テープを取りに来る青年がいます。これは、伏線になっています
  • 車の鍵
    グリーンリーフは動機捏造だけではなく、共犯者単独による犯行にみせるため、わざと自分の車の鍵を壊し、車のドアに傷をつけています。共犯者が車にあった拳銃と作家の部屋の鍵を盗んだとみせる偽装です
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犯人のミス

コロンボが偽装に気付くヒントです。

不自然な言動

  • 「彼ら」
    犯人のグリーンリーフは、事件当時のことをよく憶えていないふりをしますが、ぶつけたに乗っていた人物を「彼ら」と言います。
    ひとりか、ふたり以上なのかわからはずないのに、彼らという言葉を使ったグリーンリーフに、コロンボは疑いの目を向けます

ちぐはぐな証拠

  • 小説の内容
    グリーンリーフは、小説のテープを横流しさせていたため、内容を知っていました。実は、その小説には、別の出版社の人物のアイデアが取り込まれていました。そのアイデアを含めた梗概を、爆弾マニアに書くことはできません(作家が考えた結末は主人公が死ぬ内容でしたが、出版社は主人公が死なない結末に修正させていました。爆弾マニアが書いた梗概(本当はグリーンリーフが書いた)は、死なない結末だったので、出版社のアイデアが出る前に修正版の梗概を書き上げていたことになります。)

決定的な証拠

お抱えの作家がいた部屋の鍵は、2回交換されています。

  • 1回目の交換
    事件の前に、鍵は交換されていました。部屋の冷房が壊れており、風通しをよくするため、被害者の作家がドアと窓を開けていたため、共犯者は部屋に侵入することができました
  • 2回目の交換
    事件の翌日、コロンボが鍵を交換しました。これは、コロンボの罠です

テープを受け取りに来た青年は、グリーンリーフに横流ししていました。この青年は、コロンボに、殺人の共犯になると言われ、横流しを認めます。この横流しを認めたという事実が、ひとつの重要な証拠になります。

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コロンボの罠

コロンボは、作家殺害が発覚した直後、「犯人がどうやって部屋に入ったかわからない」とグリーンリーフに嘘をついています。そして「部屋の鍵が見つかれば事件は解決」といった内容も伝えます(明確な描写がなくあくまで推測ですが、コロンボは暑い日に部屋の窓が開いていたことから、ドアも開いていたと推理していたはずです)。

事件の翌日、コロンボは作家が死んでいた部屋の鍵を交換します。
コロンボの嘘を信じたグリーンリーフは、部屋の合鍵を作り、共犯者である爆弾マニアの鍵束に加えます。これにより、共犯者は、なぜか新しい鍵の合鍵をもっている状況になります。なお、コロンボが鍵屋の店主らしき人物と会っているシーンがあり、これも伏線になっていました。

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感想と考察

自分に罪をなすりつけようとする犯人をでっち上げ、その人物を事故にみせかけて殺すというエピソードで、伏線もあり、面白い作品でした。
『第三の終章』は、マロリーの新作の終章を意味していると考えられます。マロリーの最初の終章が第一で、アイリーンが提案したハッピーエンドが第二です。そして、犯人のグリーンリーフが書いたものが第三の終章です。なお、グリーンリーフはエディー・ケーンが書いたようにみせています。この第三の終章は、ハッピーエンドを反映した内容になっており、エディー・ケーンのアイデアを盗んでマロリーが執筆したという犯人の偽装工作と食い違うことになります。

  • プロットが複雑で難解だが、ミステリーファンには好評。コロンボが矛盾を突き止めて犯人を追い詰める過程が楽しい
  • 鍵に関するトリックが秀逸だという意見がある一方で、その理解が難しかったという感想もある
  • ジャック・キャシディの圧倒的な存在感や、エディ・ケーン役のジョン・チャンドラーの強烈なキャラクターが印象に残る
  • コロンボがチリを食べるシーンや、Tシャツがくさいというコミカルなやり取りに癒される

口コミ分析

海外サイトの口コミには、
writer、publisher、goodなどが書き込まれています。

国内口コミサイトには、冒頭の爆弾シーン、梗概変更などが書き込まれています。

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小ネタ

  • ジャック・キャシディ
    『構想の死角』に続き2回目の犯人役。シャンパンを使う点や長年の相棒を殺す点が共通している
  • ミッキー・スピレイン
    被害者の作家マロリーを演じたミッキー・スピレインはハードボイルド探偵小説『マイク・ハマー』シリーズで知られるベストセラー作家
  • マリエット・ハートレイ
    ニール出版の秘書アイリーン・マクレーンを演じたマリエット・ハートレイは、別の役で41話『死者のメッセージ』にも登場する
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この記事のまとめ

刑事コロンボ「第三の終章」について、あらすじやトリックをご紹介しました。原題は「Publish or Perish」で直訳すると「出版か破滅か」となります。日本語タイトルの「第三の終章」とは異なります。
最後にドラマの内容を、殺人の計画性、偽装工作、犯人のミス、動機、凶器、トリック、コロンボの罠で簡単にまとめます。

項目 内容
殺人の計画性 あり
偽装工作 罪をなすりつけられた
被害者を装う
ミス 小説の結末
動機 報復/保険金
凶器 拳銃
トリック あえて証拠を残す
コロンボの罠 鍵の交換
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